【マイルス・デイヴィス】Kind of Blue (A面)  アルバム レビュー 考察27ー1

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Kind of Blue 概要

Cannonball Adderley/as John Coltrane/ts Bill Evans/p Paul Chambers/b Jimmy Cobb/ds

Wynton Kelly/p(2曲目だけ!?

1959年 Columbia/Legacy

ジャズ界の最高峰の一つのアルバムです。文句なしでしょう。

メンバーは所謂、黄金セクステット。

そして2曲目だけピアノにウィントン・ケリーが登場します。

 

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

なぜ2曲目だけウィントンが参加したのか・・・?それは楽曲について1曲ずつ1見出しで書いていこうと思うのでそこで書いていこうと思います。

そしてビル・エヴァンスはこのレコーディングをもって完全にマイルスバンドを退団します。

今なおレコードが新品でも売れるという超がいくつもつく名盤『カインド・オブ・ブルー』

中山康樹さんの『マイルスを聴け!Version7』のこのアルバムの解説の冒頭を引用します。

バイブルにしてモダン・ジャズの聖典、そしてこれを聴かずしてマイルスは、モダン・ジャズは語れない。これこそ20世紀のジャズが到達しえた最高峰なのだ。

~中略~しかしジャズとは、なさけない音楽である。100年におよぶ歴史のなかで、これ1枚しか生み出せなかったのだ。『カインド・オブ・ブルー』に匹敵する作品は、ジャズのどこを切っても出てこない。ジャズよ、なにをやっていたのだ。

~中略~『カインド・オブ・ブルー』、このたった1枚のために、ジャズという音楽は未来永劫、胸を張って生きていけるのである。

マイルスを聴け!Version7 P144 

中山さんですらこの解説の続きで『言葉を失っている』と書いておられます。

Kind of Blue というタイトルについて

オリジナルの収録5曲全般に“Blue”がついています。”kind of ~”というと『ちょっと~』みたいな意味が適当かと思いますが、タイトルですし前後の文脈があるわけではないので”Kind”の『優しい』って意味や『類』って意味も入れてまとめて”Kind of Blue”でいいでしょうと勝手に思います。

『ちょっとブルーなの・・・』みたいな感じが最適でしょうか。

楽曲を1曲ずつ聴く・・・

1 So Whatを聴く

So What について・・・

マイルスの作曲。

マイルスの口癖だったというのはどこにもそれを証明するものは見当たらないのですが、”So What?”はマイルスの口癖だったということは、あちこちに書かれています。

友人から聞いたのは、セッションをしていたマイルス達、この曲のセッションを終えてマイルスに曲名は?と聞かれて『決まってない』と答えた。題名がないなんておかしいじゃないかと言われて『ソー・ファット?(それが何か?)』と答えたからこのタイトルになった・・・とか。

素敵なエピソードですね・・・。

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

この曲は

Dm7とE♭m7のたった2つのコードで完成しています。

前の記事でマイルスのアルバムや曲を「絵で例えるなら『水墨画』のよう」と書いたら共感していただいた僕の少ないTwitterフォロワー様のおひとりがいらっしゃいますが、まさにこの超シンプルなキャンバスに白と黒だけで描く絵のような・・・。

ひたすら繰り返されるこの伴奏ですが・・・クールながらも徐々に熱を帯びていくこの曲はたまらないですよね。ベースとピアノで奏でるイントロのゾクゾク感。リズム隊のバッキングにホーンとピアノがレスポンスする独特の節回し。

マイルスのミュート・トランペットが入ってきて少ない音数で進行し、ビル・エヴァンスのピアノも効果的に伴奏に徹し、それぞれの楽器が華麗にソロをとり・・・

ああああ・・・いいなあ。何度聴いてもいいなあ。やっぱり大音量でぜひ・・・!!

So Whatについて 僕の個人的見解

実はこの名曲を初めて聴いたのは学生時代、ジャズ・ギタリストが録音した”So What”でした。

現代ジャズ・ギタリストの最高峰の一人、ロニー・ジョーダンです。

なにを聴いていいかもわからず、お金もそうなく、インターネットもこんなに普及してなかった頃、CDショップ(多分HMV)でJAZZコーナーに行ってジャズを聴いてみたい、とくにジャズギターを聴きたい!って思って買った1枚だと思います。

原曲よりこっちのほうを先に聴いていました。で、ライナーノーツを見てマイルスの曲だというのを知ったのだと思います。

ロニー・ジョーダン - Wikipedia

もしかしてこのギタリストに出会わなければ、僕はギターも弾かず、音楽もマイルスも聴かずに、音楽が生活にはない、ただのサラリーマンになってたかもしれません。

いきなりごりごりのビバップとか聴くより、ロニー・ジョーダンのようなラップや打ち込み、スクラッチなどの入った現代ギターのほうが当時の僕にはしっくりきてたのでしょう。

このCDは手放すことなくずっと棚にありますし、スマホにも入っているし、時々聴いているような気がします。原曲と比べたり、当時の自分の聴き方と今のそれと比べたり・・・。時空を超えて音楽は楽しいですね。思い出が深い1曲です。

2 Freddie Freeloader を聴く

マイルスの作曲。

小川隆夫さん著『マイルス・デイヴィス大事典』によると、このアルバムの制作段階の1959年5月は既にビル・エヴァンスはマイルス・バンドを退団していたタイミングだそうです。そこで前述のようにウィントン・ケリーがピアノでこの曲だけ参加しているわけですが。

小川さんによるとマイルスはよく同じ楽器奏者をバッティングさせて競い合わせるということもしばしばだったとか・・・。なんと恐ろしい帝王w。一流はそれくらいするんでしょうか。

で、このレコーディング前のセッションからウィントンがピアノを務めていたのですが、退団していたにもかかわらずビル・エヴァンスをレコーディングにマイルスが呼んでウィントンが拗ねたというようなことが大辞典には書かれています。

そこでレコーディングされたのがこの『フレディ・フリーローダー』なのだそうです。

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

①~③曲目は同日、1959年3月2日に録音されていますが、この②のみがウィントン・ケリーがピアノを弾いています。

確かに聴いてみるとタッチがビル・エヴァンスとは全然異なりますが、Kind of Blue=Miles Davis Sextet=マイルス、キャノンボール、コルトレーン、ビル、ポール、ジミーとすっかり記憶されていたのでピアノの奏者の違いにここ数日前まで気づきませんでした・・・。汗

3 Blue in Green を聴く

マイルスとビル・エヴァンスの共作とされるのが一般的だそうですが、クレジットではマイルスの作曲となっています。そういえば僕の持っているCDのライナーノーツにはマイルスとくわえタバコのビルが一台のピアノに並んでなにやら思索、試行しているような写真があります。かっこいい。

ビルの雰囲気がたっぷりする美しい曲だなあと思います。けっこうビルの作曲域が大きい曲じゃないのかな?と勝手に思います。

ビルの優しいイントロからマイルスの直線的なミュート・トランペットが切り込んでいくような・・・。ビルのピアノがグリーンで、マイルスのブルーなトランペットが入っていくと想像していつも聴いてしまいます(個人的見解です・w)。

こうしてアナログ盤でいうとA面の3曲が終わります。

Kind of Blue (A面)はとりあえずここまで・・・次回へ続く&まとめ

やはり超名盤。

かの中山さんですら語れないほどの作品。僕のようなひよっこには、ますますこのアルバムについて書くことは本当に難しい。 前々回のギル・エヴァンスとの共作Porgy and Bess(1958年)も、とてもレビューを書くのはむずかしいと思いましたが、それとはまた異なる難しさがある、と書いてみてわかりました。次回、B面に続く・・・

お読みいただきまして誠にありがとうございます。

<(_ _)>

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

『マイルスを聴け!』シリーズと著者の中山康樹さんについて

僕なりの熱い記事を書きました。

こちらをご覧ください。

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