【マイルス・デイヴィス】Star People アルバムレビュー 考察67

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Star People 概要

1982~1983年 Columbia

Miles Davis/tp,key,synth Bill Evans/ss,ts,synth Mike Stern/elg John Scofield/elg Marcus Miller/elb Tom Barney/elb Al Foster/ds Mino Cinelu/per Gil Evans/arr

スタジオ録音とライブ録音を集めた作品集である『スター・ピープル』。

復帰を果たしたマイルスではあるが、要所ゝをまとめて、編集ありきのアルバム作りしかできなかった、というところだと僕は思っています。

旧友のギル・エヴァンスがアレンジャーとして『キリマンジャロの娘』(1968年)以来の参加。また長年、プロデューサーをつとめたテオ・マセロとの最後の作品となります。

ジャケット・アートを眺める・・・

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

本作の摩訶不思議???なジャケットはマイルス自身のイラストです。マイルスは絵画も積極的に描いていました。

マイルスは、晩年に音楽と絵画のコラボした活動の構想もあったと言われていて、絵画にも世間では関心が高いのですが・・・僕はマイルスの音楽以上に絵画は修行が足りないので、なにも語ることはできません・・・w。

楽曲を聴く・・・

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

やっぱり今回もアルバム収録順ではなく、録音日の時系列順に聴いて、レビューを書いていきます。

Star On Cicely (⑥)を聴く・・・

タイトルの『シシリー』はマイルスの妻であるシシリー・タイソン(4番目の妻で1981年11月結婚)のことです。

1982年8月11日、コロムビアのスタジオにて録音。

前作『ウィ・ウォント・マイルス』のメンバーのまま、成熟してきたグルーヴ感があります。

このメンバー(Bill Evans/ss,ts,synth Mike Stern/elg Marcus Miller/elb Al Foster/ds Mino Cinelu/per )でのライブは多数、行われてきましたが、スタジオ録音としては非常に少ないうちの1曲であることをわかって聴くと、この曲の意味が深いと感じられます。

Come Get It(①) を聴く・・・

さまざまなレビューでも高評価の楽曲です。

1982年8月28日にロング・アイランドのジョーンズ・ビーチというところで行われた『ジョーンズ・ビーチ・ジャズ・フェスティヴァル』に出演時のライブ演奏を録音したものです。

結成と復帰から約1年経過したメンバーとマイルスですが、このグルーヴ感はいよいよこのメンバーの頂点を迎えたということになります・・・ということは、マイルスは次なる『変革』にまた、着手するというわけです。

Star People(④)を聴く・・・

アルバムタイトルを冠したこの楽曲は『マイルスがブルースを吹いた』と話題になったようです。

いわゆる、普通のブルースをやらなかったマイルスが独自のブルース・スタイルでやったこの曲は僕にとっては、なんだかひっかかる曲。なぜ、この時期にブルースをやったんだろう?

前作の『ウィ・ウォント・マイルス』『脳性小児麻痺の車椅子の男』の話『マイルス・デイヴィス自伝』から取り上げてブログ記事にしましたが、彼を見ながらブルースを演奏したというマイルスの証言があったことと、なにか関係はないのだろうか・・・と僕は勝手に思っています。

1982年9月1日、コロムビアのスタジオで録音。しかしブルースといっても、独特のアル・フォスター(ds)のシンバルとか、2つのセクションにわかれるスタイルとか、オリジナリティが強いのが、やはりマイルスです。

マイルスはトランペットとシンセを同時に演奏し約18分のこの実験的楽曲に仕上げているそうです。

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

僕がマイルスを聴くうえでおススメしている

小川隆夫さん著『マイルス・デイヴィス大事典』

3ヵ月以上、読んで使い倒してみたレビューはコチラです。

U’n’I(⑤)を聴く・・・

『ユー・アンド・アイ』と読みます。上記(1982年9月1日)と同日の録音です。ファンキーなノリのこんなある意味ポップにもとれる曲がこの時代に入っていることに興味深々です。

僕にとっては優先順位は落ちる曲ながら、ああ、マイルスが元気だな・・・とほっとするところもあります。中山康樹さんは『マイルスを聴け!Version7』『ヒョーキンな』として紹介していますw。

It Gets Better(②) を聴く・・・

年はかわって1983年1月5日、コロムビアのスタジオで録音です。ジョン・スコフィールドが初めてマイルス・バンドに参加してツイン・ギター編成の楽曲です。

すごい二人のギタリストが揃ったものですね。

各パート、少ない音数で進行していくスリリングさと、ここでもブルース・スタイルを踏襲しつつ、オリジナリティのある作風です。

なんとなくフェード・アウトしていくあたりは、ギルのアレンジという捉え方もありますが、最後までまとめきれないマイルスの本調子ではないようなところを僕には連想させ、残念でもあるのですが・・・

Speak(③) を聴く・・・

1983年2月3日ヒューストンでのライブ録音。

ベーシストがマーカス・ミラーからトム・バーニーにかわっています。日野皓正さんのバンドにも在籍していたというのですが、日本人の現役ミュージシャンと縁のあるメンバーがいることは喜ばしいです。これもフェード・アウトですね・・・。

中山康樹さんは『マイルスを聴け!Version7』で、この曲のマイルスの最初の一吹きを『ウヒャッ』という文字で表現していますw。

全般をとおして・・・

ちょっと僕にはオトナの作品かな・・・と思われるところが多々あります。むーん・・・聴けば聴くほど、むーんとします。

どうしてもこのアルバムの優先度は低く、聴く機会も少なかった。でもこうして、数日、聴きなおしてみて思うところは、編集が決して悪者ではないのだが、編集に頼らざるをえなかったところと、ライブ録音とスタジオ録音を寄せ集めないと、アルバムをリリースするボリュームに達しなかったのではないか・・・と思ってしまいます。

でもブルースをやったマイルスには、前述のとおりあの、『脳性小児麻痺の車椅子の男』の話とからめて考え、ちょっと伝説にしてみたくもなります。

それとオトナな雰囲気(?)のマイルスのイラストを用いたジャケット・・・。まだまだ、僕には修行が足りないのです、楽しみきれてない作品です。

ですががっちり、ここからも聴きこんで、ブログを更新していきたいと思います。

<(_ _)>

 

 

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