考察23【マイルス・デイヴィス】1958Miles  アルバム レビュー    

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1958Miles 概要

John Coltrane/ts Cannonball Adderley/as Bill Evans/p Paul Chambers/b Jimmy Cobb/ds

Red Garland/p Philly Joe Jones/ds

1958年 Columbia

このアルバムのオリジナルは5曲編成となっていますが、5曲目Little Melonaeは演奏者も録音した日も異なるのでボーナス・トラックだと僕は捉えています。多分そのほうが一通り聴いてみるとしっくりくるかたも多いと思います。

超超名作、ジャズ界だけではなく、音楽界、20世紀の超超代表アルバ Kind of Blue(1959年)のメンバー(セクステット)の初のスタジオでの録音なのです。

初・・・

これはその名盤が生まれる約1年前に制作されたアルバムですので、時系列でマイルスを負うことの楽しさを感じられる通過点だと思います。

ぜひ、Kind of Blue(1959年) をお持ちのかたはこのアルバムとセットでお聴きになってもいいのではないか?と思います。

なんせ2期黄金セクステットの初の録音ですから、ドキュメント的にはこのアルバムから聴くのは大いに正解だと思うからです。

レッド・ガーランドフィリー・ジョーが薬物の影響も少なからず受けながらメンバーから退きはじめ、いよいよまた別のピアノの巨匠ビル・エバンスが参加し始める一つの節目となるアルバムです。

アルバム・ジャケットのアート・ワークについて・・・池田満寿夫

ちょっと不気味にも見えるこのジャケットですが、日本盤ということで日本人芸術家、池田満寿夫の作品です。おそらくはこの赤いジャケットを着ているのはマイルスでしょう。

池田満寿夫 - Wikipedia

楽曲について・・・

名曲1 On Green Dolfhin Street

モダン・ジャズのセッション名曲をこれまたマイルスが世に知らしめた1曲の中の一つだと思われます。映画主題歌のマイルスのアレンジの曲。今後のマイルスのライブでも頻繁に登場する曲の原型と思っていいでしょう。

Fran-Dance マイルスの最初の妻の名前から・・・

フランシス・テイラーとマイルスが結婚するのはこのアルバムのリリース後の1959年のこと。そのお名前の入った甘いラブ・ソングということになるでしょう。西洋のかたはこういうのをサラッとかっこよくしますね・・・それともマイルスはやはり特別なのでしょうか・・・。

Stella by Starlight (邦題:星影のステラ)

こちらも今後のマイルスのライブにもたくさん登場するモダン・ジャズの名曲です。映画『呪いの家』のテーマだそうですが、題名とは裏腹のオシャレな曲ですね。こちらはキャノンボールのasは入っていない構成。

Love for Sale の再演・・・

1958年Somethi’ Elseでも異なるメンバーで録音されていた名曲。キャノンボールのasの豪快さが今回は効果的・・・。

さらにビル・エヴァンスのピアノが伴奏のときでも心地よくリズムを支えているのが前回録音より優れているかなと個人的には思います。もちろんビルのピアノ・ソロも秀逸。この辺の比較もしながら聴けると楽しいです。

5曲目はボーナス・トラックと思ってもいいかなあ・・・

ジャッキー・マクリーンの作曲で、メンバーがこれまでの4曲と異なりガーランドのピアノとフィリー・ジョーのドラムスが入ります。録音の日時も異なりキャノンボールも参加していない録音です。

キャノンボール・アダレイの効果とこのアルバムの位置づけ

キャノンボールはNew Yorkにおいてチャーリー・パーカー親分の再来とも言われ実力もめきめきとついていきます。そんなさなかの録音でした。

またコルトレーンとある意味競い合うようにこのセクステットの中でマイルスは切磋琢磨さえさせていきます。

巨匠たちを高めあわせて自身のアルバムも高めていく様子は『マイルス・デイヴィス自伝』でもマイルスが語っていることでもあります。

いよいよKind of Blueにもつながっていくことになるこのメンバとこのアルバムの位置づけはとても重要な一枚となっています。ぜひ4曲目まででもOKですので繰り返し聴くことをおススメします。それが今後のマイルスを語るうえでかかせないアルバムだということは後でわかると思います。

最後に・・・1958Miles は聴き始め初期にお手元に・・・

このアルバムには On Green Dolfhin Street Stella by Starlight の2曲が入っていますが、これが今後のマイルスのライブ・アルバムでも何度も収録され、そのバンドメンバーや時期によってさまざまなアレンジやスタイルで演奏されます。その原型ともいうべきこのアルバムはお手元にあるとなにかと重宝し、繰り返し聴くに値すると思います。

なんと言ってもビル・エバンスが入ったこと、ジミー・コブが入ったことが新バンドの大きな変遷となったことが特徴だと思います。

それとレッド・ガーランドのマイルスとの最後の共演が本作となりました。

 

 

筆者<br>かなやま
筆者
かなやま

『マイルスを聴け!』シリーズと著者の中山康樹さんについて

僕なりの熱い記事を書きました。

こちらをご覧ください。

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