the complete live at the plugged nickel 1965 概要
1965年 Columbia
Wayne Shorter | ts |
Herbie Hancock | p |
Ron Carter | b |
Tony Williams | ds |
観客の拍手、話声、笑い声、空咳、電話のベル、頻繁に聴こえるレジの音、皿やグラスのぶつかる音、グラスに放り込まれる氷の音、etc.
これらすべて揃ってthe complete ってところでしょうか・・・。
伝説のライブ・アルバムBOXに今日は挑戦していきます。
たまらん。w
昨年3月に亡くなった日本を代表するドラマー、村上”ポンタ”秀一さんがこのBOXが発売になった時、レコーディングに大遅刻したというエピソードを聞いたことがあります。
あまりのこのライブの激しさに、時を忘れたとか・・・。
the plugged nickel について・・・
シカゴの下町にあったセッションのできる酒場といったところでしょうか・・・。
キャパは200人程度がマックスだったようです。
本物なのか知る由もないですが、ホームページがありましたので、ご覧ください。
なんだかこのサイトを見てるとぞくぞくします・・・。
伝説が生まれた場所です。
数々の著名なミュージシャンが演奏した、決して素晴らしい環境だったとは思えないですが、このCDを聴くとすごいとしか言えないのですよね・・・。
こんな伝説のライブとなったのに、演奏途中で、会計をしてるレジの音が頻繁に聴こえたり、時々、聴こえるマイルスやメンバーの声、観客の演奏そっちのけの会話・・・。
なんだかアルコールも提供される、ガヤガヤした、決して「お上品」とは言えない、この雰囲気が、会場のthe plugged nickelがどんな場所だったかを物語ります。
こんなところへ、僕は行って、お酒を飲みながら、音楽を楽しんでみたい!
これぞリアルな「ケンカ・セッション」!? マイルスvs4人のメンバーplugged nickel
1965年1月、前回のブログで記事にしましたE.S.P.のレコーディングを終えて、さあ次は・・・という時の同年4月「尻の手術をして、尻の関節に向こう臑からとった骨を移植」する手術を、8月には「プラスチックの関節につけかえる再手術」をしたと「マイルス・ディヴィズ自伝」でマイルスは述べています。
フリーなジャズが演奏されることがこの時期、巷では流行し始めた時期だったこともマイルスは語っています。
で、療養中から明ける、11月にヴィレッジ・ヴァンガードで復帰ライブが行われるまで、マイルスは一切、トランペットを吹かなかったそうです。
中山康樹さんの「マイルスを聴け!Version7」によりますと、この期間の間、マイルスはどうにでもなるとしても、他のメンバーは金銭的に困窮するわけです。
ずっとのんびり、マイルスのお帰りを待っているわけにもいかない。
メンバーはいろんなところで、演奏機会を得て、この時期の流行始めの「フリー・ジャズ」にますます傾倒していったとのことです。
マイルスがカム・バックしたところ、4人がやけに、マイルスにつっかかってくる・・・それまでのフリーな演奏が更に進化していました。
マイルスvs他のメンバー4人のまさに「ケンカ・セッション」であったと中山さんは言っておられます。
もちろん「ケンカ・セッション」と言えばこちらなんですけどね。
好き放題プレイする4人を、最後にはマイルスが自分のソロできっちりねじ伏せる、そんな構造のライブだったらしいです。
ただ僕の持っている、他の書籍やネット情報では、そのような情報は目にしていないのですけどね。
マイルスも4人のフリー・スタイルに触発されて、変幻自在にテンポ、キー、スケール、ヴォリュームなどなど・・・を変えて、神がかった演奏をしているように僕は聴こえ、大音量で没頭してしまいます。
この変幻自在、自由でスリリングな内容が、このライブ・アルバムの醍醐味ではないでしょうか?
録音された日と発売時期について・・・plugged nickel
そしてthe plugged nickelでの演奏はその年の年末年始にかけて。
そのうち12月21日~23日の3日間、テオ・マセロが録音をしたと記録されているようです。
しかし1日目のテープは状態が悪く商品化されることなく破棄。
22日と23日の合計7セットをBOX化して発売されました。
なんとアナログ・レコードも5000セット限定で発売されたとか・・・。
で、発売されたのは1976年。なんと我が国、日本で先行発売。
アメリカは1982年に後追い。
ニッポン人、すごいじゃないですか!?
あのジャズの本場、アメリカより先行して発売できるなんて・・・。
今の日本からは想像できないほど、ジャズは国内でもメジャーだったのでしょうか。
さらに時は流れて1992年、日本で7CDのボックス・セットthe complete live at the plugged nickelと題してコンプリート盤が発売。
なんとライナー・ノーツにはあのタモリさんが登場するらしいですよ!
・・・しかし、ここでやっぱり、アメリカさまの本領発揮・・・。
この日本発売の7CDは編集されたものであったのだが、1995年に本当に無編集でコンプリートされた8CDものが、デザインも異なって限定発売されましたとさ・・・。それがトップに載せてある写真のボックスです。
- disc1 first set-12.22
- disc2a second set-12.22
- disc2b second set-12.22
- disc3 third set-12.22
- disc4 first set-12.23
- disc5 second set-12.23
- disc6 third set-12.23
- disc7 fourth set-12.23
このようなCDの構成になっています。
8枚の盤があるのですが2つ目のケースのみ2枚組になっています。
手に入れるまではどうなっているのだろう?と疑問でした。
なかなかな「所有欲」を満たす8CDセットです。
今でもまだCDで・・・CDレコも使っていつでもきけるようにしてる件plugged nickel
僕のような外回りの多い仕事をしてると、いくらCDが好きで、サブスク課金はイヤーという時代遅れ者でも、手軽に音楽を持ち出したいものです。
とくに8CDを持ってでかけるには気をつかうし、扱いも困る。
ましてや家宝級?のCDセット・・・。
以前にも紹介しましたが、お手持ちのCDをスマホに入れることのできる「CDレコ」なるものを僕は使っています。
「プレイリスト」と呼ばれるいわゆる、「フォルダ」を作成して、マイルスを年代ごとに並べていますが、plugged nickelだけで一つのフォルダを作って、さらには一番上に作ってあります。
この8CDをすぐに聴きやすいように一番上にしてあります。
さらには・・・
disc1~2a~2b~3・・・7と並べ、ジャケット・アートにもdiscの番号を入れて見やすく・・・。
すぐにパッと聴きたい曲へジャンプももちろん、外出先でも今、何セット目の演奏なのかも、すぐにわかるようにしています。
1枚のCDをスマホに入れるのに3分程度でしょうか?かかりますが、ちょっとアナログに近い感じもグーですよ。w
PCを使わず、iPhone、アンドロイド問わず、音楽をスマホに収納。
サブスクにないCDをお持ちのかた、持っているCDを活かしていきたいかたにはおススメですよ。
で、このボックスは我が家の家宝に・・・plugged nickel
実はこのボックス・セット。手に入れたのは昨年の12月でこのブログを書き始めた直後でした。
まだ手に入れて2か月ほどです。
音楽室という名の我が家のリビングでスピーカーを通して聴いたのは、まだそう何回もないと思います。
移動の車中や旅先でBluetoothを利用して・・・という感じです。
この疾走感、暴力的とも言いましょうか・・・。なんだこのメタルやハード・ロックすらしのぐ激しさは・・・。
今日は、演奏内容に関しては、8枚もの長編CDですので、区切りながら次回以降に・・・。
サブスク契約すればきっと、すぐにでも聴けるようになったのに、あえてCDを手に入れるまで聴いたことのなかった、伝説のこのライブ録音。
まだ聴くたびに鳥肌が立ちます。しびれます!やばいっす!!
我が家の家宝としてきっと、代々、受け継がれていくことでしょうw?
マット・ブラックのボックスにマイルスの姿が映るデザインのこのボックスを眺めると、ああ、週末にまた早く聴きたいなあ・・・どのセットから聴こうかな・・・そんな楽しみが、8CDを所有することでありますよ。
うわ~Milestonesがヘッド・フォンから聴こえてきました。
夜更かししてまう・・・。
雑記のようになってしまい、申し訳ありません。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
<(_ _)>
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