At New Port 1958 概要
1958年 Columbia
Cannonball Adderley | as |
John Coltrane | ts |
Bill Evans | p |
Paul Cambers | b |
Jimmy Cobb | ds |
1958年のNEW PORT JAZZ FESTIVALの野外での録音です。
楽曲がいいのは当然ながら特筆すべきトラック1のメンバー紹介!!At New Port 1958
1のintroductionでお話しているWillis Connoverさん。いい声してますね。これから始まるライブの期待を高めます。
特筆すべきは演奏もさることながらこのトラック1のメンバー紹介。
1958年の時点ではジョン・コルトレーンよりキャノンボール・アダレイのほうが『パーカーの再来』として観客からの拍手が大きいことがわかります。
同じく、レッド・ガーランド不在になったこの頃はビル・エバンスもまだまだの著名度だったようですね、そんなあたりが名作Kind Of Blueの前年の録音からわかるのは興味深いと思います。
前回ご紹介しました『1958Miles』の1か月ほどあとの録音です。
『グラサンのマイルス(1CD)』と『マイルスとモンク(2CD)』のややこしい2種類のCDがリリースされている件・・・At New Port 1958
このアルバムは単体でマイルスがサングラスをかけてカメラを持っているのが今回紹介しているアルバムなのですが・・・
ずっと以前はA面がマイルス、B面がセロニアス・モンクの1963年の同フェスのそれぞれライブ録音のアナログレコードだったようです。
そんなもん、ややこしい。
『混ぜるな、キケン』と言いたい。w
それがその後にCD2枚組でリリースされたようです。僕が持っているのはこっち。
タイトルはMiles & Monk At Newport。
このタイトル、一見するとマイルスとモンクがまた共演したんじゃないか?と誤解を招くややこしいものとなっています・・・。録音した日はおろか、年も異なるのです。共演してません。
でも今回は書きませんが、あまり僕は得意ではないセロニアス・モンクですがこのDISC2はけっこう聴きました。野外録音のムードとかがそうさせるのでしょうか。やっぱり独特なんですね・・・。僕のような浅はかなジャズファンでも、このピアノはセロニアス・モンクだってわかりますもんね。
今回、聴きなおしますと、セロニアスおじさんももちろんいいんですよね・・・。自分の浅はかさを再度、感じます。聴けば聴くほど、この辺の巨匠たちのよさがやっとわかってくる自分です。お恥ずかしい・・・。
楽曲の紹介 やっぱりライブ・・・いいです At New Port 1958
2 Ah-Leu-Cha
1955年のRound about Midnightから。
爆発的な音量と疾走感、スピード感で始まるチャーリー・パーカーの曲。十分この日の録音でも原曲に比べると惹きこまれるのですが、まだまだ今後のライブ録音のもののほうがはっきり言ってスゴイですよね・・・w。
3 Straight, No Chaser
1958年のMilestonesからのセロニアス・モンクの曲。このセクステットでのホーンセクション、いいですね。まだまだ伝説をつくる過程を知れる演奏です。
4 Fran-Dance
この年にフランシス・テイラーと結婚するマイルスの曲です。1958Miles(1958年)より。
5 Two Bass Hit
1958年 Milestonesより。
ちょっとジミー・コブ(ds)のためにやってるの?みたいに聴こえるのは僕だけ?いい意味で若気のいたり。と思ってしまうのですが、やっぱり通過点のライブ録音。いいです、いいです。これくらい突っ走ってくれたほうが。クインテットよりセクステットになって音圧が高くなる感じが好演でっす。
最後のぷぷっぷぷ~♪で着地して・・・次の曲へ・・・
6 Bye Bye Blackbird
1956年 ’Round About Midnightより。
前曲のぷぷっぷぷ~♪からの落ち着きを取り戻しながらのゆったりした演奏。もともとのオリジナルのアナログレコードには入っていなかった曲でCDの長い収録可能時間になってから入ったものです。サックスの二人の対照的な音数がおもしろい。まだまだグルーブ感はこれからよりよくなっていくわけですね。ラストのマイルスのソロで全部マイルスは持っていきますよ、そりゃ、リーダーだ。
7 The Theme
ごきげんに盛り上がった演奏・・・転換の曲The Theme
メインメロディが入ってっきてそれに呼応するのはMCのウィリスさん・・・。鼻歌をマイクがしっかり拾ってくれて、ゴキゲンです。野外フェスらしい良い空気を感じますね。こちらもビールなんか飲みながらもう一回聴きなおしましょうか?wジミー・コブのドラムが歌ってますな。w
ごきげんナンバーで『おあとがよろしいようで~』w。
こちらもアナログには尺の関係で入ってなかった曲です。
Kind of Blue の前年のライブというところが注目!At New Port 1958
まだこのメンバーでやって1か月ほどの過程を考えればとても興味深いライブ録音であり、ファン必須のアルバムだと思います。
まだまだこんなものではない、いい意味でもっと『暴力的』だったり、もっと『ロックして』るような、ライブ録音が今後出てくるので、比較するうえでこのアルバムを聴きこむこともおススメします。
かなやま
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