考察37【マイルス・デイヴィス】My Funny Valentine  アルバムレビュー 

 

 

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My Funny Valentine 概要

George Coleman/ts Herbie Hancock/p Ron Carter/b Tony Williams/ds

1964年 Columbia

このライブ・アルバムは次回の記事、Four & Moreと同日、同会場で録音されたアルバムです。

別々のリリースですが2枚揃えてひとつのセットとお考えください。

本作は2枚セットのうちの所謂、「バラード系」をライブの中から集めたアルバム。次作が「イッちゃってる系」を集めたアルバムと僕は捉えてます。w

なんともはや・・・バラードと言ってもなかなかズッシリと背中に重量を感じるような、音楽というか、「芸術」と言ってもいいと思います。

そこらへんのバラード集とか恋愛ソングとか、そういうのを超越しているライブ・アルバムです。

ライブ会場について

このライブは小川隆夫さん著「マイルス・デイヴィ大事典」によると「ミシシッピ州とルイジアナ州における黒人の選挙権登録推進のために開かれた慈善コンサート」の模様を収めたものだそうです。

ですのでこのギャランティーはメンバー含めて収益は寄付される目的だったそうですよ。

ライブ当日、メンバーはマイルスにノーギャラと聞いてえらく気分を害し、それがこの緊張感あるライブになったとか・・・。

実際はマイルスがメンバーには払ったと大事典には記述されていますけどね。

会場について・・・

ニューヨークのリンカーンセンター、フィルハーモニック・ホールが会場です。

リンカーン・センター - Wikipedia

これまた拍手が遠くからたくさん聴こえてくる広い、ひろ~い、ライブ会場のアルバムですね。広い・・・。

CD曲順と全く異なるセットリストがある件・・・

これら2枚のライブ・アルバムですが同日に2つのセットで行われました。

前述のとおりバラード系イッちゃってる系に分けられた構成ですが、実際は次のようなセットリストでした。比較してみてください。

CDアルバム My Funny Valentine 曲順  CDアルバム Four & More 曲順実際の1st Set 曲順 実際の2nd Set 曲順  
1 My Funny Valentine1 So What1 Introductin 1 Introductin
2 All of You2 Walkin’2 Autumn Leaves2 All Blues
3 Stella by Starlight3 Joshua~Go Go3 So What3 My Funny Valentine
4 All Blues4 Four4 Stella by Starlight4 Joshua
5 I Thought about You5 Seven Steps to Heaven5 Walkin’5 Go Go
6There is No Greater Love~Go Go6 All of You6 I Thought about You
7 Go Go7 Four
8Seven Steps to Heaven
9 There is No Greater Love
10 Go Go

どうでしょう?

驚くほど曲順が異なりますね。

僕なんかはこのアルバムの曲順はスラスラと言えるくらい聴きこんでしまったので、本当の曲順には違和感だらけです。

実際の曲順で聴きなおすなんてのも、今ブログを書きながらやっていますが、なかなか面白いと思います。

楽曲を聴く・・・

全般を通してあちこちに、自然発生的に拍手が起こります。このクインテットの演奏には思わずため息がでます。バラードであるはずですが、いろんな仕掛けがあちこちにあります。ソリスト以外の伴奏者たちもそれぞれが独創的な演奏をしています。とてもスリリングです。マイルスの強い強いブロウもしかり、なが~~~~いロングトーンしかり、しびれます。w

Stella by Starlight を聴く そして 1分54秒の男

3曲目、星影のステラの1分54秒のところでこの「静」に包まれた曲の進行の中、一人の男が耐えられなくなって寄声をあげてしまいます。

もう30秒ほどするとドラムス、ベースも入ってきてそこでも拍手が巻き起こります。

その時まで静かに演奏を聴くことに徹っすることができなくなってしまった男。

声を上げずにいられなかった、耐えられなかった男。

その男について・・・なんと小川隆夫さん著「マイルス・ディヴィス大事典」には名前まで特定されています!!さすが大事典だ!!

その人物の名前や生業は、実際に大事典を手に取ってご確認ください!!

その声の直後のマイルスの演奏も偶然かもしれませんが男の声に呼応しているように聴こえなくもありません。これぞライブアルバム。

個人的雑記 星影のステラ 1分54秒の男を自分に重ね合わせてしまう件

僕はあのStella by Starlightの1分54秒の男にはとても親近感を勝手に覚えています。w

このブログの最初の1記事目にも書きましたが、この男のように大声をあげずにはいられなかったのは僕も同じなのです。

2021年はマイルスの生誕95年、没後30年の祈念すべき年でした。

しかしコロナ禍で延期になったオリンピックも静かに過ぎ去り、日本全体が静かでした。マイルスについてもまったく静かな話題のない一年になりそうでした。

そこで僕はこのブログを立ち上げることにしました。静かに、家族にも誰にも知られることなく始めました・・・。

なんでこんなマイルスの祈念になる年に何も動きがないのだろう・・・。

だったら自分でやるか。

このままだと2026年のマイルス生誕100年だって、なにもなく終わるかもしれない・・・。

今からそれなら僕自身で何かをやろう・・・。

たとえそれが素人のガキの使いであろうと・・・。

そう思って2021年12月に、当ブログを始めました。

まるであの1分54秒男のように抑えられないくらいマイルスについて叫びたくなりました。

まるであの1分54秒男のように抑えられないくらいマイルスについて書きたくなりました。

彼の存在のおかげで、僕はただ静かにマイルスを聴くだけじゃなくて、思わず叫んでもいいんだと知りました。

彼の大声がこのブログの原動力の一つとなっています。

彼の大声がこのブログのきっかけとなっています。

彼には感謝しかないのです。

今回その男の名前まで特定されていることを小川隆夫さん著「マイルス・ディヴィス大事典」で知ることができました。

本当に静かに終わろうとしてた2021年末にこの大事典は発売されました。

また一つ、小さいですが真のマイルス者に近づけたかなと、このMy Funny Valentineを聴き返して思いました。

小川さん、素敵な本をありがとうございます。

そして最後までお読みいただいたあなたにも、大変感謝します。

しかし、この辺からは1記事を書くのに本当に時間がかかりそうです。

今回も二日がかりでこの記事のクオリティでして・・・。

1日1記事はCDの内容が濃すぎて難しい・・・。もっとライティング能力、語彙力がほしい・・・。

がんばらねば・・・。

 

 

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