音楽鑑賞とアートは相性がいい
素敵な音楽を夜な夜なじっくり、浸りながら聴き入る至福のひととき・・・。日中の喧騒を離れ、好きなアーティストの旋律に耳を傾けるのは、きっと人生のかけがえのない時間でしょう。
そんな夜は、目を閉じて聴覚を研ぎ澄ませるのもよいですが、アートを眺めながら音楽鑑賞を楽しむ・・・というのもなかなかいいものです。
このページでは音楽鑑賞の楽しみをワンランクあげる手段として、『アートを取り入れる贅沢』について、提案をさせていただきます。
なぜ音楽鑑賞にアートを取り入れることをすすめるのか・・・
音楽を聴きながらアートを眺めていると、楽しみかたがかわります。その理由は…
- 聴覚だけでなく視覚からも、癒しをえられるから
- 日中と異なり、夜の音楽鑑賞は窓の外の景色がないから
- 目を閉じて音楽を聴いていると夜はとくに眠くなるから
聴覚だけに集中した音楽鑑賞は実によいものです。本来の音楽の心地よさを感じられることでしょう。
しかし、目を閉じての夜の音楽鑑賞は、昼の疲れからすぐに眠くなるものです。ましてや癒し系の音楽を聴いていたらなおさらのことです。
そこでアートを飾って、眺めながらの音楽鑑賞をご提案。そのアートがご自分の大好きなアーティストであればなおさらのことです。
日中の音楽鑑賞なら、例えば窓の外に目を移せば風に揺れる木々や流れる雲が見えたり、飛んでいく鳥が見えるかもしれません。
また行き交う車や人々の姿も見えるかもしれません。
遠くを眺めながらの音楽鑑賞は、目を閉じて聴くときとは別の刺激があり、長時間、メリハリのある楽しみがあります。
音楽だけに集中して聴くときと、リラックスして聴くときとの次の2種類に音楽鑑賞をわけて考えるのです。
①とにかく聴覚に集中して音楽を楽しむ
②なにか視覚を使いながら、音楽を楽しむ
(『ながら聴き』(なにか作業などをしながら聴く)とは、この記事のいう『音楽鑑賞』は違うんです)
アートを眺めながら音楽鑑賞をした例 2例を紹介
リビングでクリムトを眺めながら聴く
手前味噌となりますが、我が家の音楽室であるリビング・ルームをご紹介します。『味噌』というわりには、我が家の音楽設備はとてもささやかなものです。
機器は本当に安価なものしかありません。
スピーカー:DALI社(デンマーク)Zensor-1
アンプ+CDプレイヤー:SANSUI社 SMB‐300BT(オールインワンのBluetoothやCD再生可能な、一応、真空管内蔵のオーディオ)
ケーブル:BELDEN社 品番不明(音質にこだわりないのでメートル売りされていたオレンジとブラックのケーブル)
機器にこだわるのはずっと後回し・・・。でもあまりにもちゃっちいのはイヤ・・・。そこで上記のような安価ながらもある程度見栄えのするものでリビングの一角を彩ります。ですからケーブルもオーディオに付属されていたものから買い替えています。
左右のスピーカーの真ん中にはかっこいいアンプがあるのは理想ですが、そこはあと回し・・・。我が家では妻と相談の結果、グスタフ・クリムト作『The Park』を飾っています。
我が家は地方都市の郊外のささやかな一戸建てです。素晴らしい建築士と出会い、住宅密集地ながらも四方を緑に囲まれ、それをリビングのどこからでも、どの方向でも楽しめるように設計されています。
しかしながら夜となると、すべての窓の障子戸(我が家はカーテンでもブラインドでもない、雪見障子)は当然、閉まられます。
夜でも緑を感じられるようなリビングにしたいとの希望で、とある建築会社の片隅に置かれていたこの絵のポスターを譲っていただきました。緑が夜も感じられるのはとてもいいものです。
公園に吹き抜ける爽やかな風を感じるこの作品を眺めての音楽鑑賞はとてもよい時間です。
本格的音楽室でクラシックを聴く
私の仕事の取引先のとある経営者のかたと、個人的に音楽の話をするようになりました。そのかたは御年80歳を超え、古くからオーディオをご趣味とされているかたです。
僕と異なるのはその音楽鑑賞にへのこだわり。アンプやスピーカーはもちろんのこと、部屋はオーディオ・ルームというより本格的音楽スタジオや音楽室と呼んでいいほどです。
その音楽室、部屋の大きさは18畳程度の大きさですが、天井や壁の形状がただの立方体ではなく、音楽ホールのような形状です。
さらにスピーカーはヴィンテージのTANNOY社製と東芝の2ペア。とくにTANNOYは僕の肩ほどの高さのあるものでした。
そんな環境で聴く至福のひとときに、そのかたがお好きなクラシック音楽をレコードやCDで聴いたものです。ちなみにそのCDプレイヤーは200万円ほどとお聞きしました・・・。
そのひと時にワンランク上の環境にしてくれていたのが、両スピーカーの真ん中の壁に掛けられた写真です。クラシックのオーケストラをSS席から撮影したであろうものです。オーケストラ全体が写っています。
クラシック音楽をじっくり楽しむとき、その写真を眺めながら聴くというのは、まるでコンサート・ホールのそれこそSS席のど真ん中で聴いているような・・・そんな錯覚さえおこします。
視覚と聴覚の相互作用です。
その写真は、時には北欧の夏の海を眺めるテラスの絵画だったり、静物画だったり、季節の写真や絵画にかわることもありました。それを眺めるとどうでしょう・・・。何度か聴いたモーツアルトやワグナーが聴こえ方がかわってくると感じたものです。
そこでお気に入りのアートをスピーカーの間に置いてみましょう
なにを眺めているかで聴こえてくる音楽の印象がかわる・・・それが僕のたどり着いたワンランク上の音楽鑑賞です。
そんなにアートに興味が深くないかたは、まず安価で買えるAmazonなどのECサイトで手軽に買えるポスターなどはいかがでしょうか?例えば僕のお気に入りの・・・
クリムトとか・・・
村上隆さんとか・・・
草間彌生さんなどの現代アートもいいでしょうし。
現代アートと言えばバスキアとか・・・
バンクシーなんかでしたら、キャッチーなアートで楽しく壁面を彩るのもいいですね。
本格的に・・・というのであればこのようなフランス発のアートも検討してみたいものです。
アートと音楽の相性のよさを楽しんで・・・
きっとアートと音楽の相性のよさをわかっていただけたことと思います。お気に入りのスピーカーの間にインダストリアルな真空管アンプやレコード・プレイヤーが鎮座するのも、もちろんとってもいいです(というかうらやましい・・・)。
でもそう頻繁に真空管アンプを変更することは難しいですよね。ですのでこのようなアートなら、手軽に部屋の景色や聴いている音楽の印象をかえてくれます。
ぜひ、まずはお気に入りの一枚から、こだわりの一枚まで・・・。アートを楽しみつつ、音楽鑑賞を引き続き楽しんでください。
この記事の筆者 かなやま
かなやま
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